自然とアートが溶け合う、室生山上公園芸術の森

長いトンネルを抜けると、空気がしんと澄んだものに変わりました。長い長い山道を登った先に現れる、アートと自然が融合した公園、室生山公園。その場所についただけで、もう街中とは空気が違うのを感じます。

室生山公園は、7.8haある公園全体が芸術作品で、旧室生村出身の彫刻家井上武吉氏による「山の上のモニュメント構想」が、彫刻家のダン・カラヴァン氏によって実現された場所。整えられた緑のなかに、巨大なアート作品が点在しています。

静かな公園をゆっくりと散策すると、鳥の声、風に葉が揺れる音、池でカエルがたてる水音などが、心地よく聞こえてきて、何かに包まれているような気がします。

作品は実際に触ったり、登ったり、中を歩いたりすることができます。高さ8mからの眺がとても気持ちの良い「天文の塔」、作品のなかを歩いて地下に潜り再び地上に出て明と暗を実感できる「螺旋の竹林」など、作品を通して自分が自然の一部になれるようです。

ひとつひとつの作品がとても個性的なのに自然と調和しており、作品は見事に景色になじんでいます。体験を通して自分のなかにある感覚が呼び覚まされる感覚はとても心地の良いものでした。難しいことは考えず、雄大な自然の中でアートを通して自分と向き合える場所。大人にこそ1人でゆっくりと過ごして、心を整えてほしい場所でした。