宇陀に残る日本最古の私設薬草園「森野旧薬園」

歴史深い奈良県宇陀市の、旧い街並が残る通りに、日本で現存する最古の私設薬草園「森野旧薬園」はあります。

約450年前から吉野本葛を作り続ける「森野吉野葛本舗」の裏手に、四季折々、約250種以上の薬草を見ることができる植物の園地が広がっているのです。

宇陀市は古くから薬草の産地であり、推古天皇の時代に宮廷行事である薬がりをしたこともあるそう。中を歩くと植物の呼吸を感じ、それだけで癒されそうな緑の薬草園は、薬草と宇陀市との長く深い関係に思いを馳せることのできる場所となっています。

森野吉野葛本舗で受付をすませて一歩足を踏み入れると、きれいな花を咲かせた薬草が通路いっぱいに咲き誇り、植物の力を感じます。さらに進むと、昔ここで本葛を作っていた工場の名残も見ることができます。

園内に続くつづら折りの石段を上り、親しみのある草から珍しい草まで、四季折々の植物の間を歩いていくと、途中に宇陀の街を見下ろせる東屋が。ここでほっと呼吸を整えて街を眺めます。

さらに登りきると、きれいに整えられた薬草畑がありました。大きな木もあり、そこらじゅうの空気に薬草の力が宿っているような気がしてきます。普段見かけているけれど、効能があるとは知らなかった植物もたくさんあります。呼吸から植物の力を吸い込んでいるような気持ちになります。体の中の空気が入れ替わったような気持ちで、のんびりと歩いて降りると、適度に歩いたことで血行も良くなりました。

最後に店舗で売られている葛もちと葛粉を買って帰ります。お湯で溶いて飲めば、体を温めお腹の調子も整えてくれるでしょう。